ドラマ『愛ぬすびと』詳細解説



ドラマ化された『愛ぬすびと』ですが、原作は『女性セブン』に全13回掲載され、安孫子先生が女性誌に初進出した作品です。主人公「愛誠」が妻のために結婚詐欺を繰り返す…というストーリーは、藤子A作品でも異色のものといえるでしょう。

単行本は'78年に小学館セブンコミックス、'96年には中公漫画叢書から、いずれも全1巻が出版されています。セブンコミックス版は流通が少なく、中公漫画叢書版は収録話数が多いことからどちらも価格は高騰し、入手は比較的困難となっています。
(余談ですが、セブンコミックスで作者名が「藤子二不雄」になっているのは『愛たずねびと』の方です)

ドラマ版は、本放送終了後は(恐らく)一度も再放送されることはなく、現在まで一切メディア化等もされていません。
これに関してですが、制作元・権利元の「近代放映」は'76年1月30日に倒産、ファンサークルのネオ・ユートピアの調査によりますと、権利者・フィルムの所在は共に不明となっているそうです(少なくとも、キー局の東海テレビにはフィルムは保管されていないらしい)。
日本芸能マネージメント事業者協会のサイトによりますと、近代放映倒産時の未払い出演料は492万1000円だったそうで、もしかすると負債のカタとして制作作品のフィルムが差し押さえられている可能性も考えられます。

しかし、元々「東海テレビ制作の昼ドラ」自体があまり再放送・メディア化されることがないようです。
『愛ぬすびと』の後番組で円谷プロ制作の『怪奇ロマン 君待てども』も、特撮ファンからメディア化の要望が高いのですが現在のところ叶っていませんし、最近放送され人気を博した『牡丹と薔薇』、『安宅家の人々』でもメディア化は今のところありません。
比較的最近の作品なら、地上波の番組販売やCSなどで再放送されることもあるようですが…。

とにかく、CS放送局からの熱烈なオファーでもなければ、再放送は難しいと思われます。


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